音名と意味は伝承に沿えたものです。効能を約束するものではなく、心地よい下地として。いくつも重ねて鳴らせます。
440Hzを基準に、曲全体をわずかに移調します。素直な再サンプリングなので音の傷みはほぼ出ませんが、音高が動くぶんテンポも1〜2%ほど連れて動きます(テンポを保つ方式は別普請)。書き出しはWAV(無圧縮)。
九つの音を、もう一段くわしく。「伝承では」は言い伝え、「数の上では」は計算どおりの事実——ふたつの帳簿を分けて書いてあります。音名の欄の「≒」は、平均律のその音に近いという意味で、ぴたり一致ではありません。カードを押すと、その音が鳴ります。
九音の由来について。この数列は1990年代にレナード・ホロウィッツらが広めたもので、「古代グレゴリオ聖歌の失われた音階」という物語が添えられていますが、歴史学・音楽学の裏づけはありません。数字の並び(各桁を足すと3・6・9になる)から数秘術で組み立てられたものです。いっぽう、聖ヨハネ讃歌の各句頭から音名(Ut・Re・Mi…)が生まれた話は本当で、11世紀のグイード・ダレッツォに遡ります——ただしそれは「階名」の話であって、この周波数の数列とは別物です。ここでは、瞑想の下地として心地よく使えること自体を値打ちとして、伝承は伝承のまま棚に置いています。