ATELIER Onn

音のオガム

オガムは、古代アイルランドで石に刻まれた二十文字。中世の写本には、その二十字それぞれに木の名を当てた「木のオガム」、鳥の名を当てた「鳥のオガム」、色を当てた「色のオガム」——と、二十の枡に何を入れるかを考えた一覧が、いくつも伝わっています。ここでは音を入れます。三つの当て方を、並べて試せます。

オガムの二十字のうち、Beith=B・Coll=C・Dair=D・Ailm=A・Eadhadh=E・Fearn=F・Gort=G の七つは、そのまま音名です。綴った言葉が旋律になります。残りの字は休符——それが寂しければ「みな鳴らす」に替えると、A〜Gを七字ごとに巡らせる当て方(フランス式の音名綴り)で全字が鳴ります。

並べ方が二通りあります。四×五——オガムは四アクメ×五本で二十字、半音を含まない五音音階は四オクターヴで二十音。余りなく収まります(McManusが第二章で論じる「タリー(数え棒)としてのオガム」の骨を、そのまま音に移したもの)。弦の列——二十字を、ハープの手の届く二十弦として一列に並べる読み。オブォイルが「フィンの梯子は運指表だ」と言ったのはこの形で、七音の旋法はこちらでないと収まりません(四×五の格子だと二音余ります)。

『オガム書』変種第一番「フィンの梯子(Aradach Fionn)」——一字ごとに独自の幹を立てる形。Seán Ó Boyle はこれをハープの運指表と読みました(『Ogam: The Poet's Secret』1980)。証明はされていませんが、反証もされていません。二十の桟に二十の音を掛け、左から右へ読みます。桟を押して刻んでください。

二十の字に、二十の音。行を押すと、その音が鳴ります。下の卓で調律を、「造りで」の面で音階と主音を変えると、この表も追って動きます。書き出しを押せば、この二十音がそのまま低いほうから順に鳴る音階として出ます。

BPM

典拠。Damian McManus『A Guide to Ogam』(An Sagart, 1991) / Seán Ó Boyle『Ogam: The Poet's Secret』(Gilbert Dalton, 1980) / In Lebor Ogaim(『バリモート書』所収, 1390年)。
但し書き。「音のオガム」が歴史上使われた証拠はありません。二十字を別の領域に写した一覧を作ること自体は、『オガム書』が百ほど並べている作法どおりですが、ここに並ぶ当て方はこの工房の案です。木の名は伝統的な当てで、後代の学説を含みます。